ここは軍専用の資料置き場まぁ外見からは図書館と思われているけど軍人と国家錬金術師しか入れないとてもガードが固い資料倉庫である。
 そこには読むと絶対覚えていられると言う女性がいた。同僚からは本の虫と呼ばれているが実際本当に本の虫だ。その虫にも恋があるとは誰にも思わないだろう。
 「・・・・カ・・・・・シェスカ!! 」
 ぼんやりとした目がなにかの衝撃で起きたような目になった。
 「はっ・・はい!!何でしょうか? 」
 「なんでしょうかじゃないよ、たっく何ぼんやりしているの?これやっといてよ」
 同僚のアクシズからは大量の資料を渡された。
 「また私がですか? 」
 「あなたしかいないでしょこんなにある資料を1日で整頓できるのは」
 「でもアクシズも手伝ってよ」
 シェスカは必死に手伝いを頼んだが仕事があるという事で断られてしまった。
 
          資料倉庫

 「よしこれでスマスリクの理学的実験の資料は整頓終了~~♪ 」
 シェスカは嬉しそうな気分で次の資料に手を掛けた。そんな時にめずらしく地震が起き、棚に置いてあった資料がシェスカの上にドバドバ落ちてきシェスカの姿はそこから消えた。
 「うぅぅぅぅ泣また資料が落ちてきた、だからガラスを貼ろうって言ってるのに軍は資源削減だと言ってやってくれないんだから」
 その時暗い影に光が差し込んだ、上を見るとそこにはシェスカが前から思っていたマスタング大佐が居た。マスタングは冷静な顔でシェスカに言った。
 「大丈夫か?気をつけてくれよ大事な部下に傷がついては困る」
 マスタングはシェスカの頭に被っていたほこりを落とした。
 「あっいいですよマスタング大佐ご心配かけてすみませんでした」
 シェスカは赤い顔で資料を拾いすぐ様仕事に戻った。そこ等中に散らばっている資料を見たマスタングは棚から落ちた資料を片付け始めた。
 
 その頃シェスカは渡された資料を片付けていた。

 「あっそういえば落ちた資料を片付けないと」
 すっかり忘れていたシェスカは急いでその場所にいったがもちろんその場所にはマスタングが居た。
 「おっシェスカこの資料は何処に片付ければいいんだ? 」
 マスタングは資料をシェスカの顔を付けながら言った。
 「あっキレル・パースの機械実験なら22段目の所ですよ」
 シェスカは癖で即答してしまった。
 「そうかではこれとこれは? 」
 「ノローゼの機械鎧の発展は14段目です、それでジョインナの人工生命体の歴史は16段目です」
 またまたシェスカは即答し、マスタングはほ~~。という顔でシェスカの事を見た。
 「なんですか?/////」
 「いやよく覚えてられるなって思ってな。
 マスタングは言われた場所に資料を入れながら答えた。ようやく終ったがもう外は暗くなっていた。
 「はぁぁ~やっと終った」
 シェスカは疲れた顔をしながら帰る仕度をし始めた、そこにマスタングは話し掛けた。
 「シェスカ、今日は頑張ったという事で私が直々に夕食をおごってやろう」
 「へっ!?い・・いやあの私が大佐なんかに////」
 シェスカは恥ずかしくなりながらも断ったがマスタングはどうしてもおごろうとしている。
 「いや私も久しぶりにいい運動になった君のおかげで仕事も速く終ったしな遠慮するな」
 「いや遠慮とかではなく・・・私が大佐なんかとでは・・///」
 シェスカは赤くなりながらも返事をした。
 「なんかとでは何だ? 」
 「わ・・私・・私なんかとじゃ全然つりあわないし・・それに私なんかでは大佐におごってもらえる価値はありません」
 シェスカは恥ずかしい気持ちを抑えて悲しそうな言葉でマスタングに言った。マスタングはそれを聞いて強行手段に出た、マスタングはシェスカの荷物を持ちシェスカをお姫様抱っこし無理やり車に乗せた。
 「いいから飯をおごらせろ、じゃないと私の気持ちが収まらん」
 マスタングは少し赤くなりながらもシェスカに話し掛けた。シェスカはチャンスだと思った、もし実らなくてもいいと思いマスタングに話し掛けた。
 「あのマスタング大佐」「なぁシェスカ? 」
 二人同時に話しかけてしまった。
 「いやあの大佐からどうぞ・・・」
 「いや部下からいうもんだろお先にどうぞ」
 二人とも遠慮をしながら会話が進んで行った。
 「えーと、あの・・・私とお付き合いしてもらえませんか!!?」
 シェスカは恥ずかしく赤い顔でマスタングに向かって大声で言った。
 「・・・・・・・・候補なら」
 「・・・・・・・・・・候補ですか・・・・」 
 一気に恥ずかしい気持ちがなくなった、その後はガチガチに固まりながら食事をした。

 シェスカはその日からマスタングを待ちながら資料を片付けていた、その顔は喜びに満ち溢れていた。
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